中小企業向けSDGs コンサルタント第一人者 山本先生インタビュー記事 |
※このインタビューは2021年9月に撮影されたものです。
インタビュー中の情報は当時のものですのであらかじめご了承ください。
インタビュー内容をテキストにしております↓ |
山本先生は約3年ほど前からSDGsコンサルとして、大阪で活躍をしております。公共団体に呼ばれて、アドバイザーとして地域の中小企業に対対してグループコンサルをずっとやっております。ですので、より実践的な現場の話を聞けると思います。
―それではよろしくお願いいたします。
(山本さん)よろしくお願いいたします。
―まずは自己紹介をお願いいたします。
(山本さん)私は、大阪の方で社会保険労務士事務所を開業していまして、今で10期目になります。中小企業向けの人事労務のコンサルティングをしております。それとは別に2018年ごろからS D Gsの活動をしております。主な活動内容として、業界団体や行政からのS D Gsの公演が多いです。過去3年ぐらいで約80公演ほどさせていただております。
アンケートベースですが、受講をされてる方はだいた1400名ほどで、そのうち中小企業の社長は1000人ぐらいです。
―1000人もですか?
(山本さん)そうですね。コロナになって公演依頼は減っていますけど、オンラインでの公演も増えてきていますので、業界団体からも声がかかる様になってきました。
―公演が多いんですか?
(山本さん)そうですね。80公演のうちほとんどが呼ばれてやることが多いです。その上で、地元の自治体と協力して、地元の企業に対してS D G s導入コンサルをしています。
従業員規模は5名ぐらいの小規模の企業さんから100名規模ぐらいの企業様までお手伝いをしてきました。今まで大体30社ちょっとぐらいですかね。
―グループコンサルは公共団体が手伝っている?
(山本さん)広報を公共団体がやっていて、受けてもらっているのは中小企業の経営者です。
―公共団体以外は?
(山本さん)例えば、事業主組合なんかがありますね。例えば、生コン業界とかガラス製造業界の業界団体から呼ばれるケースが多いですね。
―ほとんどが呼ばれてやることが多いんでね。
(山本さん)そうですね。2019年から実際にコンサルティングもやっています。セミナーを聞いてもらってS D Gsをやりたいという企業さんでもどうやってやればいいのかわからないという企業が多いんですね。そのいう企業に対してフレームワークを提供しています。2030年までのゴールがありますので、2030年のビジョンを作ってそれをするためにどういう戦略をしましょうか?というのを作ってもらうコンサルですね。
―それはグループコンサルという形ですか?
(山本さん)そうですね。
―何日ぐらいで1回あたり何社ぐらいなんですか?
(山本さん)1回あたり多くない方がいいので、最大でも20社ぐらいですね。オンラインでは7〜8社ぐらいですね。
―1回あたり何時間ぐらい?
(山本さん)インプットが多くてもみなさん大変ですので、グループコンサルは6回に分解して1回あたり2時間ほどですね。例えば初回はS D Gs17のゴールについて1つ1つ説明をして、会社でこのゴールの中でやっていそうなことを次回までに書き出して持ってきてくださいとしています。このようにやり方を説明して次回までに課題を提示している感じですね。
―山本さんがやっているコンサルは、まずはセミナーをやってその中で具体的にどうやったらいいんだ?という企業に対してグルコンをやっているという流れですね。そんな中でコロナ禍はどれくらいやっているんですか?
(山本さん)コロナ以降はやっぱり減りましたね。80公演のうち、60講演はコロナ前ですね。ただ、私も当初からS D Gsのフレームワークを作ったわけではないんですね。講演をする中でいろんな会社さんや業界団体から「具体的にどう取り組んだらいいの?」と質問をすることが多くなったんですね。なので、2018年から2019年にかけてどういう風に取り組めばいいのかという形を作ったんです。それを希望する企業様に提供しているという形ですね。
―なるほど。2020年は全体的にストップした感じありますか?
(山本さん)それはありますね。ただ、ズームでコンサルなどは7〜8社ぐらいはやっていますね。
ーいつぐらいから?
(山本さん)2020年9月ぐらいから2021年3月ぐらいまでですね。
―今年の活動は?
(山本さん)今年も同じ形でやりますね。実際に9月16日、17日にはプレセミナーという形で全6回の勉強会はこんなことをしますよというセミナーをする予定で、そこは20社ずつ募集しているのですが、1日は完売でもう1日は16名埋まっていますね。
ですので、コロナであってもニーズはあるなと。
―コロナの中でもニーズは高い?
(山本さん)それほど積極的に告知したわけではないですが、すぐに埋まりましたね。
告知をして1週間ぐらいで1日は埋まりましたし。
―告知は公共団体さんがやった?
(山本さん)いや、私の方で無料サイトで告知しただけですね。
―40名の枠に対してはサイトに載せただけで埋まった?
(山本さん)そうですね
―すごいですね。コロナであってもセミナーが埋まるぐらいのニーズが出てきている?
(山本さん)そうですね。今後のことを考えるとそろそろ動かないと、思っているなと。
―その中で気になるのが、中小企業はまだ認知度が足りないと思うんですね。その中でどうして山本さんに頼もうと思うのですか?
(山本さん)そうですね。学校で取り上げられたり、話題になっていますので、経営者も敏感になっている感じですね。まずはS D Gsはなんぞや?とか企業に落ちてどういう取り組みがあるのか?ってことを知りたいのが本音ではないでしょうかね。
―なるほど。中小企業のS D Gsに対するニーズとしては、そもそも知らないから教えてくれというのが多い?
(山本さん)そうですね。そこが多いと思います。ニーズ的には初期ですね。
セミナーでよく伝えているのは、S D Gsをなぜするのかというと、中小企業の中で考えるなら、大手と取引の中でサプライヤーの中でサステナビリティに配慮していない企業は取引をやめたり、金融面であれば、事業性評価であったりいわゆるその企業のビジョンに対して融資していこうという金融機関も多いですし、人の採用の部分でも若手を採用するなら、サステナビリティに配慮してないと優秀な人が採用できない。なので、ヒトモノカネの部分でS D Gsに取り組む必要性があると話をするんですね。
そういう認識がまず経営者で気付いていない人が多いんですよ。そういうことをまずはレクチャーしていただいて、適切な危機意識というかS D Gsの必要性を認識してもらって、じゃあどうやってやればいいんだ?となって初めてコンサルの依頼が出てきます。
まだまだS D Gsの必要性をしっかりと説明していくのが必要ですね。
―なるほど。
(山本さん)あとは、最近、内閣府が地方創生を進めている中で各自治体で、S D Gsの登録制度や認証制度を作れみたいな話を国から地方自治体に圧をかけているところがあります。
今かなりいろんな自治体でそういった登録制度とか認証制度をやっていますので、その登録とか認証に参加したら、自治体から利子補給付きの融資を受けられるとか、自治体が企業のプロモーションを手伝ってくれるとかのメリットがあるので、そっち方面から興味を持つ社長もいますね。
―全国の地方知事公共団体が行っているわけではないんですね?
(山本さん)そうですね。ただ、今後は取り組みとしては国の後押しがあると思います。特にこれをしている理由とては、環境省とか、金融省がE S G地域金融というのがあって、要するにその企業の将来性であったりとか、サステナビリティへの取り組みを評価して融資の利率であったりとかを考えていこうというふうに動きがありますので、そうなってくるとですね、あの自治体の認証との親和性が高いんですね。要するに自体の認証を受けているんだったら、この企業はちょっと利子を優遇しますよとかそういったことになってくるので、そういう制度ができればできてくるほどに、中小企業も無視できなくあんってくるんですね。
―資金繰りは重要ですもんね。
(山本さん)そうですね。実際問題として、自治体がそういう認証ノウハウとかS D Gsについて教えられるノウハウのがあるかというと、私も自治体に呼ばれることも多ですが、自治体として何をすればいいのかわからないということも多いですので、こっちから提案をすれば話を聞いてくれますね。
―自治体にはノウハウはないもの?
(山本さん)私のケースであれば、大阪市の東成区なんですが、東成区で企業認証制度を作ったのですが、私がやっている勉強会の内容とすり合わせたりアドバイスをさせてもらいました。認証の中では例えば、「勉強会に参加してSD Gsについて理解する」という項目があるんですが、自治体に
「勉強会って開催しているんですか?」
と聞くと、
「いや、正直、教えられる人がいないので、外部にお願いしないとダメなんです」
と言われたこともありますね。
―S D Gsについて話せる人はまだまだ少ない?
(山本さん)そうですね。まだまだニーズはあると思いますよ。
―その中で、地方自治体のアドバイザーになるのは難しいんですか?
(山本さん)これは正直、自治体によります。市長がS D Gsに積極的に取り組みたいというのがあれば、何かしたらの予算をつけているので、やりやすいですが、必ずそうではない場合もあります。
でも、場合によっては市長が変わるとかで方針転換がありますよね。
私も前区長が積極的にやりたいとH Pで広報していたのをみて、こんなことができますよと連絡すると、
「じゃあ是非お願いします」
ということで、セミナーを主宰してくれたりの流れがありますね。
受講生の中でも高知県で提案してみてはどうですか?とお伝えしたら、とんとん拍子で話が進んでいるようなので、チャンスがあると思いますよね。
―どういう形で提案をしたんですか?
(山本さん)そんな難しい話ではないですよ。区長の部屋とかのブログがあります。そこに問い合わせはこちらというのがあるので、そこにメールを送ったんですね。セミナーとかカードゲームとかコンテンツが提供できますので、一度お話しできませんか?と送ると、担当課から連絡があり、
「区長は話を聞きたい」
と連絡がありました。私がコネクションがあったわけではないんですよ。
―自治体のアドバイザーになる以外でもS D Gsコンサルとして活躍する方法はあるんですか?
(山本さん)もちろんです。私も自治体から始めたわけではなく、中小企業向けにセミナーをしたりから始めましたので。
―やり方としては、セミナーを告知するってことですか?
(山本さん)そうですね。私の場合は、所属していた経営者団体でS D Gsを広める活動をしてくれと言われていたので、そこからスタートしましたが、コロナで自主開催をしてみて、そもそもニーズがあるかどうかの調査こみでやったのですが、やってみたら思いの外ニーズがあるなと思いましたね。
セミナー告知でも多少の工夫は必要ですね。
例えば、S D Gsの全体像をお伝えするセミナーはたくさんあります。カードゲームもありますし、YouTubeでもたくさんありますよね。でもS D Gsのことを実際に企業の経営に取り入れようと思ったら、各ゴールのことを理解しないと何に取り組んでいいのかわからないんですね。
で、17のゴールを個別に説明している会社はほとんどないんですね。そのセミナーをしますとすると、集まりましたね。
多少の差別化は必要かもしれませんが、ニーズはあるなと。
―これからS D Gsのセミナーをやるなら、個別ゴールのセミナーをやるのがいいということですね?
(山本さん)そうですね。結局、そろそろS D Gsのことを知っている経営者なら、具体的にどうやればいいのか?という情報を求めているんじゃないかなと。カードゲームとかでS D Gsのことは分かったと。ただ自社でやっていくには何をすればいいの?ということに対して答えを出している人があまりいないんですね。私も探したのですが、なかったんですね。だから自分で作ったんですよ。
―なるほど。最後にビジネスとしてどうなのか?をお伺いしたいのですが、気になる報酬としてはどうですか?
(山本さん)そうですね。講演やセミナーは大体60分から長くても120分ぐらいです。めどとして受講人数にもよりますが、5万から15万円をもらっていますね。
―半日研修ぐらいのフィーはもらっている感じですね。
(山本さん)そうですね。個別企業で呼ばれるケースでも5万円でと言っているのですが、
「わかりました」
というケースが多いですね。
―グループコンサルはどれくらいですか?2時間を6回ですよね?
(山本さん)そうですね。3ヶ月から半年ぐらいかけてやる感じですね。実働は2時間かける6回ですが。大体金額としては、1社あたり5万で10社ほどまとめてやってくださいというのが多いですね。つまり、2時間×6回で50万〜60万ぐらいですね。
全6回のグルコンでは、2030年までにこういうことをやっていきたいとか現状とのギャップの移行戦略などを作ってもらうんですね。あとは各社に持ち帰ってもらい、中長期計画を作ったり、人事評価制度を作ったりしてもらうんですが、会社さんによってはそこから個別コンサルをしてほしいというニーズもありますね。
実際に私がアドバイザーとして入っている企業さんは、人事制度を作る中で大きなビジョンから落とし込みたいというニーズがあり、人事評価制度を作るサポートをしているのですが、通常の顧問料とは別に月額8万円の契約をしていますね。
―本業とは別に月8万ですよね?
(山本さん)そうですね。
―本業とのシナジーもある?
(山本さん)そうですね。手続きだけでなく、人事評価制度設計や、ちょっと特殊なのは、2030年ビジョンから考えて、3年計画を作って、単年度の事業計画を作って、その中から各部門のアクションを考えてもらい、K P I設定からどういう行動をするのかという計画を作る手伝いをしていますね。大体月1回ぐらい訪問して1年半ぐらいの契約です。
業であれば人事制度設計の上乗せもできますし、税理士さんなら事業計画を作るお手伝いも考えられますよね。
―本業とのつながりでいえば、セミナーをやれば集客ができるということですが、セミナーからこういうコンサルも提案できるなということってありますか?
(山本さん)はい。実際、業界団体のアドバイザーをしているのですが、そこはS D Gs委員会を設置してその委員会のアドバイザーをしているのですが、ゴールはサステナビリティレポートですね。大きなゴールがあるので、それの進捗管理をレポートとして1年に一回作るということですね。ゴールに対してどれくらい進捗していますというレポートをまとめるんですが、そこに対するアドバイスをしています。
―なるほど。本業とのつながりやコンサルとしての可能性が大きいですね!ありがとうございました。
ありがとうございました。
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